麻雀役のひとつである嶺上開花ですが、0.2~0.3%の出現率と言われているため、なかなか目にすることのない役となっています。
しかし、この嶺上開花を知っていることで、形式テンパイのつもりで作っていた手牌に、アガり役がつくこともあるかもしれません。
「たまたまアガれた」ということが、対局の流れに大きな影響を及ぼすこともありますから、覚えておくことで今以上に麻雀が楽しくなる役なのです。
ちなみに、形式テンパイについて勉強されたい方は、こちらの記事がおすすめです↓
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嶺上開花ってどんな役?どんなときに成立するのか
この嶺上開花(リンシャンカイホウ)という役は、カンや北抜きをすることで嶺上牌を引き、その牌でツモアガりをすることで成立する役です。
暗槓をした場合、明槓をした場合、どちらでも成立するもので、成立すれば1翻つきます。
- テンパイする
- テンパイをした状態で、暗槓や明槓、北抜きをする
- 嶺上牌をツモる
- 引いた嶺上牌が待ち牌だった
こうした流れで「ツモ」と宣言することで、嶺上開花という役がつくわけです。
麻雀の役というのは、リーチやタンヤオなど、ある程度狙って成立させることができる役も多いですが、この嶺上開花はなかなか計画的に狙うことのできない役ということですね。
嶺上開花とは絶対に複合しない役がある
四麻で行う場合には北抜きができないので、嶺上牌をツモるときにはカンをする必要があるわけです。
すなわち、4面子のうち1つは刻子になるので、順子手や対子手とは複合しないということになります。
4面子がすべて順子であることが条件のピンフ、一盃口が2つあることで成立する(すなわち4面子すべて順子である)二盃口、14枚すべてが対子であることで成立する七対子などは、嶺上開花と複合しない役になります。
また、嶺上牌から当たり牌をツモることで成立するのが嶺上開花ですので、海底や河底とも複合しませんね。
このほかにも、一発や槍槓など、偶然が功を奏して成立するような役とは基本的には複合しません。
麻雀初心者に覚えてほしい!嶺上開花の注意点
ここからは、嶺上開花に関連するルール上の注意点を確認していきましょう。
対局前に事前に確認をしておくことで、対局中のルールを適用するかしないかという小競り合いが発生してしまうことになります。
注意その① 北抜きをしたときの嶺上牌でアガった場合はどうなる?
三麻の場合には北家がつくプレイヤーがいないため、北をドラとして扱う場合があります。
抜きドラと呼ぶこともありますが、この北抜きをした際にも嶺上牌を1枚ツモるルールがあり、このときの牌でアガった場合に嶺上開花を適用するかどうか、事前に確認しておく必要があります。
雀荘で打つ場合には雀荘のローカルルールがあるかもしれませんし、プライベートで打つ場合には仲間内で事前に決めておく必要があるでしょう。
注意その② 明槓をして嶺上開花が成立した場合、カンドラは適用される?
暗槓の場合、カンをしたタイミングでカンドラをめくるという流れが一般的です。
しかし、明槓の場合には打牌の後にカンドラをめくる流れになる場合があります。
そのルールを適用している場合には、明槓をして嶺上開花を成立させた場合、打牌をしていないためカンドラをめくらないまま、点数を計算することになります。
注意その③ 大明槓の責任払い
もしも北家の捨て牌で東家で明槓をし、それに伴って東家が嶺上牌をツモり、その牌で嶺上開花が成立したとします。
嶺上開花が成立したのは北家がカンをさせてしまったから、ということで、北家には明槓をさせてしまった責任(ペナルティ)が課せられるというルールです。
1度明槓をして嶺上牌をツモり、その牌ですぐに暗槓をして嶺上開花が成立した場合にも、同様に責任が発生します。
この「大明槓の責任払い」というルールも、その場所によって適用されるかどうかを確認してから対局をはじめるようにしましょう。
まとめ|麻雀初心者にこそ知ってほしい、嶺上開花のルールと注意点
カンや北抜きをすることで嶺上牌をツモるわけですが、嶺上牌からツモってきた牌が当たり牌だった場合、嶺上開花が成立します。
順子系や対子系、河底や海底など、複合しない役もあるので注意です。
また、明槓をしたあとの嶺上開花の場合にカンドラが増えた状態で点数計算をするのか、北抜きをしたときにツモってきた嶺上牌でも嶺上開花が成立するのかなど、事前にプレイヤー同士で確認しておく必要があることがいくつもあります。
覚えるまでは細かく複雑なルールですが、より深いところまで戦略を立てることできれば麻雀を打つのが楽しくなるので、初心者の方にこそ覚えてほしいルールでもあります。